第82章保護の代償

イヴァンは両腕を広げ、ルーシーの行く手を遮った。「二階には行かせられない」

それを聞いた瞬間、ルーシーは激昂した。「さっきの件であんたが場を収めるのを手伝ったから、いまは見逃してやってるだけよ。でも邪魔しないで!」

ルーシーの短気さは、燃えるような赤髪にふさわしかった。

イヴァンは理性的に説明しようとした。「二階にはスターリング夫妻の寝室がある。スターリング氏の許可がない限り、上がることはできない!」

ルーシーはアンナの怪我が心配で、イヴァンの言葉が頭に入らなかった。頑として動かないのを見て怒りが一気に噴き上がり、彼めがけて蹴りを放つ。

「どきなさい!」

イヴァンは滑らかに身をかわ...

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